連載 整形外科最前線 あなたならどうする?・32
整形外科最前線 あなたならどうする?
江尻 荘一
1
,
紺野 愼一
1
1福島県立医科大学医学部整形外科
pp.1099-1103
発行日 2014年12月25日
Published Date 2014/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408200069
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
症例
症例:20歳,男性
主訴:右手の把持動作困難
現病歴:1年前に運搬用ローラーに右手を挟まれ受傷した.母指CM関節開放脱臼,手指多発骨折を伴った手掌部の広範なデグロービング損傷と,手掌動脈弓の欠損が認められた(図1).受傷同日に脱臼整復術,骨接合術,静脈移植による全指の血行再建術,および遊離鼡径皮弁移植術による軟部組織再建を行った(図2).その後,手指の拘縮に対して腱剝離術と関節授動術,および装具療法と作業療法が施行されたが,第1指間の高度な拘縮により物体把持やピンチ動作が困難な状態である.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.