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誌上シンポジウム 腰部脊柱管狭窄症―最近の進歩
腰部脊柱管狭窄症の保存的治療
Conservative Management of Lumber Spinal Stenosis
裏辻 雅章
1
Masaaki Uratsuji
1
1三菱神戸病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Mitsubishi Kobe Hospital
キーワード:
lumber spinal stenosis
,
腰部脊柱管狭窄症
,
conservative management
,
保存的治療
,
surgical indication
,
手術適応
Keyword:
lumber spinal stenosis
,
腰部脊柱管狭窄症
,
conservative management
,
保存的治療
,
surgical indication
,
手術適応
pp.871-876
発行日 2006年8月1日
Published Date 2006/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408100928
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腰部脊柱管狭窄症(LSS)は,高齢化社会の訪れに伴って日常診療でよく遭遇する疾患となってきた.LSSの大部分の症例においては症状の進行が緩除であり,保存的治療がまず選択される.保存的治療には薬物療法,ブロック療法,理学療法などがある.なかでもブロック療法は最も頻用される治療である.各種ブロックはそれぞれ特徴があり,病態に応じて単独または組み合わせて用いられる.腰臀部痛には椎間関節ブロック,下肢痛には硬膜外ブロックや神経根ブロック,下肢のしびれ,間欠跛行には硬膜外ブロックや腰部交感神経節ブロックなどがよく用いられる.最近では腰部交感神経節ブロック,PGE1製剤の点滴なども行われている.保存的治療に抵抗するのは馬尾型,混合型の症例が多い.これらのうち肛門周囲の異常知覚,尿失禁を呈する症例では神経因性膀胱の確率が高く,手術を急ぐほうがよい.また徒手筋力テストで3以下を呈する症例も手術を考慮したほうがよい.
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