Japanese
English
特集 再発消化管癌を治療する
再発食道癌の治療(1)—胸部食道癌治癒切除症例の実態とその治療
Mode of recurrence and treatment of thoracic esophageal cancer
平山 克
1
,
森 昌造
1
Katsu HIRAYAMA
1
1東北大学医学部第2外科
キーワード:
胸部食道癌
,
拡大リンパ節郭清
,
胸部食道癌の再発形式
,
再発胸部食道癌の治療
Keyword:
胸部食道癌
,
拡大リンパ節郭清
,
胸部食道癌の再発形式
,
再発胸部食道癌の治療
pp.839-846
発行日 1995年7月20日
Published Date 1995/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407905261
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東北大学第2外科教室において,1986年4月〜1993年12月の間に治癒切除した胸部食道癌は255例である.このうちの64例が再発死亡となり,再発率は26.4%であった.再発のリスクは主占居部位Iu,mp以上,n2(+)以上で高率であり,特にa3,n4(+)例の再発率は50%以上であった.再発形式は,臓器再発39例(72%),リンパ節再発31例(57%)の順であり,再発臓器では肺,肝,骨が大部分を占めた.再発部位は,半数以上が2か所以上であった.再発例の86%は術後2年以内に死亡した.再発形式からみると,現行の術後補助療法のレジメンの成績は不十分であった.再発に対する治療は困難であり,ほとんどが放射線治療などの保存的治療に委ねられ,再発病巣の外科的切除が可能だったのは4症例のみであった.
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