病院めぐり
労働福祉事業団富山労災病院外科
松木 伸夫
pp.1537
発行日 2002年11月20日
Published Date 2002/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407905059
- 有料閲覧
- 文献概要
蜃気楼と埋没林,ミステリアスな街,魚津にある富山労災病院は労災患者さんだけの病院ではありません.“一期一会”と“鬼手仏心”を座右の名として癌の診断と治療に必死にとりくんでいる外科があります.しかしこの富山労災病院は,1958(昭和33)年に当時工事中の有峰ダム,および黒四ダムの難工事で労働災害が多発したことから,その救助活動の拠点として労働福祉事業団がこの地,魚津に開設したものです.現在では14科300床を有する当地域の中核病院へと発展してきました.
当科は,日本外科学会,日本消化器外科学会,日本消化器病学会の認定施設であり,金沢大学第二外科から派遣された多くの医師が研修に励んできました.その中心となって20数年にわたり在職されたのが島弘三先生です.残念ながら1998(平成10)年3月をもって外科部長を辞職され,2001年1月ご逝去されました.島先生は大学より派遣された多くの若い外科医を熱心に指導され,外科の原点を説きつづけてこられました.冒頭に述べた当外科の座右の名である“一期一会”と“鬼手仏心”も先生の教えです.
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.