特集 癌診療に役立つ最新データ
Ⅹ.膵癌
膵癌の診断に関する最新のデータ
鈴木 康之
1
,
藤野 泰宏
1
,
黒田 嘉和
1
Yasuyuki SUZUKI
1
1神戸大学大学院消化器外科
pp.255-258
発行日 2002年10月30日
Published Date 2002/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407905041
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膵癌は全悪性腫瘍の約2%であるにもかかわらず,本邦における癌による死因の第5位,米国では第4位である.このことは膵癌の悪性度の高さを如実に物語っている.早期診断の難しさもあり,切除不能例で発見されることも多い.切除できても5年生存率は10%前後との報告が多い.早期診断の重要性のみならず,術前の的確な鑑別診断や進展度診断も,適切な治療方針を決定するうえで不可欠である.本稿では膵癌の診断に関する最新のデータを紹介する.
なお,膵癌取扱い規約の第5版が2002年4月に出版されたが,これまで膵癌全国登録調査1)などで蓄積されたデータは第4版に基づいて分類,評価されたものであるので,本稿の記載内容も取扱い規約第4版2)に準拠した.
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