特集 癌診療に役立つ最新データ2007-2008
Ⅹ.膵癌
膵癌の疫学に関する最新のデータ
徳原 真
1,3
,
寺島 裕夫
2
,
跡見 裕
3
Makoto TOKUHARA
1,3
1国立国際医療センター外科
2東京逓信病院外科
3杏林大学医学部第1外科
pp.303-313
発行日 2007年10月22日
Published Date 2007/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101916
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要旨:膵癌は予後の悪い癌として知られている.わが国における推定罹患数(2000年)は20,045人(男性10,967人,女性9,078人)であり,近年の死亡者数(2005年)は22,927人(男性12,284人,女性10,643人)で,癌の死亡部位別にみると第5位となっている.罹患率,死亡数・率ともに増加傾向を認める.女性より男性に多くみられ,年齢分布では60~70歳代がピークである.初発症状は腹痛が最も多く,ほとんどが有症状で発見される.危険因子としてエビデンスがあるとされているのは,喫煙,膵癌の家族歴,遺伝性膵癌症候群,糖尿病,慢性膵炎,遺伝性膵炎などである.
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