特集 癌診療に役立つ最新データ
Ⅹ.膵癌
膵癌の疫学に関する最新のデータ
徳原 真
1,2
,
寺島 裕夫
1
,
跡見 裕
2
Makoto TOKUHARA
1,2
1国立国際医療センター外科
2杏林大学第1外科
pp.246-254
発行日 2002年10月30日
Published Date 2002/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407905040
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
膵癌は予後の悪い癌として知られている.日本における推定罹患数(1996年)は16,987人(男性9,274人,女性7,713人)であり,近年の死亡者数(2000年)は19,094人(男性10,380人,8,714人)で,癌の死亡部位別にみると第5位となっている.罹患率,死亡数・率ともに増加傾向を認める.女性より男性に多くみられ,年齢分布では60〜70歳代がピークである.初発症状は腹痛が最も多く,ほとんどが有症状で発見される.喫煙が最も重要な危険因子であり,最近では家族性膵癌や遺伝性疾患がハイリスクグループとして報告されている.
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.