Japanese
English
特集 ヘルニア—最新の治療
閉鎖孔ヘルニアに対する診断と手術法
Diagnosis and surgical technique for obturator hernia
篠川 主
1
,
大日方 一夫
1
,
高橋 聡
1
,
渡辺 真実
1
,
鰐渕 勉
1
,
佐藤 巌
1
Mamoru SASAGAWA
1
1南部郷総合病院外科
キーワード:
閉鎖孔ヘルニア
,
開腹・腹膜前腔アプローチ
,
メッシュシート修復術
Keyword:
閉鎖孔ヘルニア
,
開腹・腹膜前腔アプローチ
,
メッシュシート修復術
pp.1091-1097
発行日 2002年8月20日
Published Date 2002/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904946
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当科で経験した27例の閉鎖孔ヘルニア症例を基に本疾患の診断方法と手術術式について述べた.術前診断はCTで可能と考えられるが,自然還納を認める症例もあることに注意を要する.また対側でも閉鎖孔ヘルニアをきたす危険があり,ヘルニア嚢の確認と修復が必要と考えている.閉鎖孔ヘルニアでは嵌頓した腸管の穿孔や壊死例が多く,また整復に伴い腸管の二次的損傷をきたすこともありうる.ヘルニア手術の基本はヘルニア嚢の処理とヘルニア門の閉鎖にあり,現在筆者らは開腹および腹膜前腔からのアプローチで,両側の閉鎖孔ヘルニア嚢の剥離とMarlex® meshsheetを用いたヘルニア門の閉鎖を標準術式としている.本法は両側のヘルニア嚢を容易に確認でき,閉鎖神経,動・静脈を直視し損傷を避けてヘルニア門を閉鎖することが可能である.
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