文学漫歩
—金子みすゞ(著)—『美しい町(金子みすゞ全集Ⅰ)』(1984年,JULA出版局 刊)
山中 英治
Hideharu YAMANAKA
pp.1666
発行日 2001年12月20日
Published Date 2001/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904731
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学会で久留米に行く機会があった.久留米と言えば,ブリヂストン(創業者が石橋さんでbridgestoneだそうだ)と青木繁とチェッカーズだ.学会1日目の昼休みには石橋美術館で青木繁の『海の幸』を観た.黒田清輝や坂本繁二郎などの有名な絵も沢山常設展示されており,なかなか見応えがある.石橋正二郎という人は文化・教育に利益を還元し,美術館の他にも旧久留米医専の敷地と校舎も寄付したそうで立派な実業家である.
学会2日目は午前中で終了したので,久留米から西鉄特急で16分の柳川に立ち寄った.柳川には『トンボの眼玉』『揺籠のうた』『ペチカ』(昔むかし,金髪好きの先輩にロシア人Barへ無理矢理?連れて行かれた時,私はペチカ,カチューシャ,トロイカ,百万本の薔薇,パルナス—ピロシキのCMソングなど,知る限りロシアに関係ありそうな歌を唄ってサービスに努めた)などの童謡も作詩した詩人・歌人北原白秋の生家と記念館がある.水郷柳川の風情が,白秋の美しい情緒溢れる詩とともに実感できるので福岡での学会の帰りにお勧めの地である.
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