読後随想
金子 仁著:「病理夜話」,「続・病理夜話」を読んで
島村 喜久治
1
1国立療養所東京病院
pp.1629
発行日 1975年10月10日
Published Date 1975/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206246
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著者は紹介するまでもなく本誌でおなじみの病理学者で,病理医で,「昔からものを書くのが好きで」あった日本医大の教授である.この数年の間に,本誌以外にも掲載したものも集めて,この2冊を刊行した.自費出版で,その費用の一部は,著者の恩師の故緒方知三郎教授から,亡くなられる数カ月前に戴いた,という.
内容は,本誌に連載されていた時も好評であった病理医の苦心談と,胆石症を患らって手術をうけたのち,ノイローゼで苦しんだ著者自身の手記が2本の柱である.ことに.「続・病理夜話」のほうは,その半分近くをノイローゼとのたたかいが占めている.
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