Japanese
English
特集 大腸癌の術後再発をめぐって
大腸癌血行性転移の外科治療
Surgical treatment for hematogenous metastases of colorectal carcinoma
岡部 聡
1
,
杉原 健一
1
Satoshi OKABE
1
1東京医科歯科大学大腸肛門外科
キーワード:
大腸癌
,
血行性転移
,
肝転移
,
肺転移
,
肝動注療法
Keyword:
大腸癌
,
血行性転移
,
肝転移
,
肺転移
,
肝動注療法
pp.767-773
発行日 2001年6月20日
Published Date 2001/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904481
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
大腸癌血行性転移の治療法について自験例の検討と文献的考察を行った.最も頻度の高い肝転移については画像診断技術や手術手技の進歩に伴い,外科的に転移巣を完全切除し,根治の期待できる症例が増えてきている.最近は従来切除不能であった肝両葉の多発転移巣に対しても経皮的門脈塞栓術後に5亜区域を切除したり,非手術的治療を組み合わせて2期的に肝転移巣を切除し,根治が得られるようになってきている.肺転移についても縦隔リンパ節を含めて完全切除が可能であれば根治が期待できるが,肝転移巣に対するような有効な非手術的治療法の開発はみられておらず,予後はあまり改善していない.脳転移については依然として有効な根治的治療法はなく,長期予後は期待できない.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.