Japanese
English
今月の主題 大腸sm癌の治療
主題
転移陽性大腸sm癌の形態的特徴
Clinicopathological Characteristics of Submucosal Carcinoma of the Large Bowel with Lymph Node Metastases
岡部 聡
1
,
高橋 慶一
1
,
森 武生
1
,
高橋 孝
1
,
滝沢 登一郎
2
,
小池 盛雄
2
Satoshi Okabe
1
1東京都立駒込病院外科
2東京都立駒込病院病理科
キーワード:
大腸sm癌
,
リンパ節転移
,
血行性転移
,
sm浸潤度
,
脈管侵襲
Keyword:
大腸sm癌
,
リンパ節転移
,
血行性転移
,
sm浸潤度
,
脈管侵襲
pp.871-875
発行日 1991年8月25日
Published Date 1991/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403102606
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要旨 大腸sm癌133病巣(手術87病巣,内視鏡46病巣)のうち,手術例5病巣に2群までのリンパ節転移を認めた.手術例1病巣に肝転移,内視鏡例1病巣に肺転移をいずれも異時性に認め,切除術を施行した.これら7例の転移陽性大腸sm癌の平均腫瘍径は27mmであった.占拠部位についてはリンパ節転移例は直腸4例,下行結腸1例,遠隔転移の2例はいずれもS状結腸であった.肉眼型はIs型が6病巣,Ⅱa+Ⅱc型が1病巣であった.組織型は肝転移例が中分化腺癌,肺転移例が高分化腺癌(単純型),リンパ節転移例のうち1例が印環細胞癌で,その他の4例は部分的に中・低分化腺癌の混在する高分化腺癌(混在型)であった.これらの癌巣のsmでの拡がりは縦方向のみならず側方向にも顕著であった.以上より2cm以上のⅠs型大腸癌でsmでの拡がりが縦方向1mm以上,側方向5mm以上,中・低分化腺癌の混在が認められる場合には血行性転移に対する配慮と郭清を伴う大腸切除術が必要と考えられた.
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