文学漫歩
—梶井基次郎(著)—『檸檬』(1967年,新潮社 刊)
山中 英治
1
Hideharu YAMANAKA
1
1市立岸和田市民病院外科
pp.682
発行日 2001年5月20日
Published Date 2001/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904465
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「血液銀行のなかに患者が血液なしで座っていることにだれも気づかなかったのです」
2月号で紹介した『ベナー看護論(日本語版)』(医学書院)のなかの一節です.医学書は訳者が真面目な方が多く,原文に忠実に翻訳されるので,映画の字幕風のくだけた訳が好きな私などには少し読みづらいです.そこで原書(いつもちゃんと読んだためしがない)を手に入れようと思いましたが,病院出入りの書店に聞くと在庫がないとのこと.ならば洋書と言えば「丸善」です.便利になったもので丸善のホームページから簡単に注文できました.前記の部分は“No one had caughtthat the patient was sitting up there with no bloodin the blood bank”で「輸血部にこの患者の輸血用血液をオーダーしていなかったことに誰も気づいていなかった」ということでした.
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