発行日 2001年2月1日
Published Date 2001/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2001169196
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肝切除術後の腹腔内感染症の病態を胆道再建の有無別に検討すると,非胆道再建例ではドレーンよりの逆行性感染,胆道再建例では縫合不全,胆汁漏を原因とした腸内細菌による腹腔内膿瘍が多かった.リスクファクターは手術時間,出血量,後出血・胆汁漏の合併で,胆道再建例ではこれらに加えて術前胆道ドレナージ,術後逆行性経肝胆道ドレナージの留置本数であった.予防・対策として全身性炎症反応症候群の連日チェック,閉鎖式ドレナージ,抗生物質の段階的投与(予防投与は第1,2世代セフェム,広域PC剤を,術前胆汁培養陽性例では感受性のあるものを用い,IPM/CS,新セフェムなどは治療的に用いる),早期経腸が重要と考えられる
©Nankodo Co., Ltd., 2001