目で見る外科標準術式・9
下部食道噴門癌(腺癌)開胸付加
磯崎 博司
1
Hiroshi ISOZAKI
1
1岡山大学医学部附属病院中央手術部(第1外科)
pp.1163-1171
発行日 2000年9月20日
Published Date 2000/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904203
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はじめに
下部食道噴門部癌に対する左胸腹連続斜切開法(いわゆる斜め胴切り法)を用いた胃全摘,脾・脾動脈幹合併切除,D3郭清手術について解説する.本術式の適応は食道浸潤が2cm以上の胃上部(噴門部を含む)を中心とした進行胃癌であり,十分な腹腔内および縦隔内リンパ節の郭清が必要な場合である.左開胸の手術侵襲はそれほど大きくはないが,術後の肺合併症が懸念される高齢者では開腹のみの操作による術式を採用するほうが安全である.
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