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文献抄録
下部食道噴門癌に対する非開胸食道胃切除術
Esophagogastrectomy, without thoracotomy for carcinoma o the cardia and lower part of the esophagus
池端 幸彦
1
,
安藤 暢敏
1
1慶応大学医学部外科
pp.66
発行日 1986年1月20日
Published Date 1986/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209228
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下部食道噴門癌は根治するのがもつとも困難な領域の癌の一つである.これまでこの領域の癌に対しては,左胸腹連続切開,左開胸開腹,右開胸開腹などのアプローチによる食道周切除術がおもに行われてきた.しかしこれには,胸腔内・縦隔における縫合不全・肺合併症による術死率が高い,逆流性食道炎が多い,吻合部再発が多いなどの欠点が指摘されてきた.そこで著者らは過去4年間,下部食道噴門癌に対して,非開胸食道胃切除・胸骨後経路胃管再建術を施行してきた.
対象は1979年10月から1983年9月の4年間の下部食道噴門癌50例で,そのうち非手術12例,バイパス術4例,非開胸食道胃切除術34例であつた.男女比は9:5,年齢は37〜79歳(平均67歳),組織型は腺癌25例,扁平上皮癌9例であつた.
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