目で見る外科標準術式・2
左開胸開腹下部食道噴門切除・胸腔内胃管再建術
藤田 博正
1
,
末吉 晋
1
,
山名 秀明
1
,
白水 和雄
1
Hiromasa FUJITA
1
1久留米大学医学部外科
pp.231-240
発行日 2000年2月20日
Published Date 2000/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904035
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はじめに
胸部食道癌の標準手術は右開胸開腹食道亜全摘・胃管による食道再建術である.一方,①下部食道の表在癌で上縦隔転移の可能性が少ない症例,②下行大動脈,左肺,横隔膜などへの浸潤が予想される症例,③胃に浸潤する下部食道噴門癌あるいは胃壁内転移を有する症例,④小彎から左胃動脈や腹腔動脈の周囲にかけてリンパ節転移が一塊となっている症例では,左開胸開腹下部食道噴門切除・胸腔内食道胃管吻合術が適応となる場合がある.ここでは筆者らが行っている標準的な術式とともにその変法を紹介する.なお,この手術で郭清されるリンパ節を図1に示す1,2).
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