Japanese
English
臨床報告・1
肝切除を中心とした集学的治療が奏効した乳癌肝転移の1切除例
Successful treatment of a liver metastasis by hepatectomy and post-operative transcatheter arterial chemotherapy after a mastectomy for breast cancer
渡辺 稔彦
1,2
,
馬場 秀文
1,6
,
三浦 弘志
3
,
五月女 恵一
4
,
杉浦 功一
4
,
菅 重尚
5
Toshihiko WATANABE
1,2
1国家公務員共済組合連合会立川病院外科
2現:慶応義塾大学医学部外科
3国家公務員共済組合連合会立川病院放射科
4日野市立総合病院外科
5富士重工業健康保険組合総合太田病院外科
6現:日野市立総合病院外科
キーワード:
乳癌
,
肝転移
,
肝切除
,
術後肝動注療法
Keyword:
乳癌
,
肝転移
,
肝切除
,
術後肝動注療法
pp.909-914
発行日 2000年7月20日
Published Date 2000/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904162
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はじめに
乳癌肝転移の遠隔成績は骨・肺転移症例に比較して不良である1).そこで近年,全身的化学・内分泌療法に加えて,肝動脈塞栓療法や肝動注化学療法など肝臓局所をターゲットとした治療を併用することにより,治療成績の向上が図られてきた2,3).しかしながら,一時的に治療が奏効しても奏効期間は短く,また必ずしも延命につながっていないのが現状である.
一方,切除可能な症例においては積極的に肝切除を施行すべきであるという報告4〜6)も散見されるようになってきたが,乳癌の肝転移に対しての肝切除術の適応については,いまだ一定の見解は得られていない.
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