Japanese
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特集 抗菌薬ベストチョイス—その理論と実際
術後感染治療薬の選択理論と実際
上部消化管手術
Theory and practice for selection of antibiotic therapy for postoperative infection:upper gastrointestinal tract surgery
古川 清憲
1
,
恩田 昌彦
1
,
丸山 弘
1
,
鈴木 英之
1
,
宮下 正夫
1
,
笹島 耕二
1
,
徳永 昭
1
Kiyonori FURUKAWA
1
1日本医科大学第1外科
キーワード:
感染症治療薬
,
起炎菌
,
MRSA
,
緑膿菌
Keyword:
感染症治療薬
,
起炎菌
,
MRSA
,
緑膿菌
pp.847-851
発行日 2000年7月20日
Published Date 2000/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904151
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術後感染発症阻止薬が術後感染巣からの起炎菌にほとんど感受性を示さない.術後感染が発症したら思い切って術後感染発症阻止薬は中止し,感染症治療薬に変更する.教室では,感染症治療薬を選択するにあたって起炎菌の細菌学的検索からMRSA,緑膿菌のほかEnterococcus spp.,Enterobacter spp.などのβ-ラクタマーゼ産生菌,CNSなどを対象とする.MRSAと緑膿菌を除外した薬剤感受性試験の結果から感染症治療薬としてIPM/CSやβ-ラクタマーゼ阻害薬を選択し,緑膿菌の可能性が強いときはCAZやCPRを,緑膿菌とMRSAの混合感染の可能性が強いときにはABKを併用し,起炎菌の感受性が判明した時点で,感受性の結果に応じた抗菌薬を用いる.
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