特集 薬物療法マニュアル
Ⅲ.周術期の薬物療法
4.要注意状態の患者
女性患者 妊娠中の患者
内田 賢
1
Ken UCHIDA
1
1東京慈恵会医科大学第三病院外科
pp.221-223
発行日 1999年10月30日
Published Date 1999/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903833
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基本的な事項
産婦人科医に限らず,妊娠可能な年齢(17,18〜45歳)の女性を診察し,投薬するときは先ず妊娠を念頭におくことが必要である.とくに,最終月経から28日以上経った女性の投薬については注意が必要であり,妊娠の可能性を問診し,診療録にその旨を記載すべきである.
あらかじめ妊娠がわかっているときは医師も投薬に慎重になるが,問題は最終月経初日から28〜50日目までの絶対過敏期である.この時期は胎児に一番危険な時期であるが,未だ患者自身が妊娠していることに気づいていないことが多いので注意が必要である.一方,28日より以前の投薬については催奇形性が問題になることは少ない(図).
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