特集 薬物療法マニュアル
Ⅲ.周術期の薬物療法
4.要注意状態の患者
女性患者 授乳中の患者
君島 伊造
1
,
竹之下 誠一
1
Izo KIMIJIMA
1
1福島県立医科大学医学部第2外科
pp.224-226
発行日 1999年10月30日
Published Date 1999/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903834
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はじめに
母乳哺育は単に栄養面や免疫面での利点のみならず,母子間の精神的なつながりを深めるのに重要な役割を果たし,授乳行為は母子相互作用の原点とみなされる1).新生児室設置に伴う母子異室制導入により一時は減退した母乳哺育も近年その実施率が回復しており,可能な限り母乳栄養で児を育てる努力がなされるようになってきている.
授乳中の母親が手術を受ける機会も稀ならず存在し,大きな手術の場合には周術期の授乳は一般に困難である.しかし,day surgeryあるいは外来の小手術など比較的小さな手術の場合には周術期に授乳が可能な場合も多い.
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