特集 薬物療法マニュアル
Ⅲ.周術期の薬物療法
2.緊急手術
大動脈解離
吉津 博
1
Hiroshi YOSHIZU
1
1防衛医科大学校第2外科
pp.170-171
発行日 1999年10月30日
Published Date 1999/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903814
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はじめに
大動脈解離は突然発生し,その自然歴は予後不良であり,Hirstら1)の1958年の報告によれば発症24時間後21%,1週後62%,4週後80%が死亡する非常に予後不良の疾患である.その予後不良に対する治療として1965年のWheatら2)の降圧療法の導入により予後が改善したと報告しているが,さらに近年の薬物療法の改善および急性期の外科療法の向上により治療成績は向上してきている.本稿では,大動脈解離に対する薬物療法を中心として解説する.
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