特集 薬物療法マニュアル
Ⅱ.検査・処置・内視鏡的治療に伴う薬物療法
5.肝胆膵
ERCP(内視鏡的逆行性膵胆管造影法),EST(内視鏡的乳頭括約筋切開術)
齊藤 信明
1
,
眞栄城 兼清
1
,
池田 靖洋
1
Nobuaki SAITO
1
1福岡大学医学部第1外科
pp.134-135
発行日 1999年10月30日
Published Date 1999/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903802
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基本的な事項
各種画像検査法の中で,内視鏡的逆行性膵胆管造影法(endoscopic retrograde cholangiopancre-atography:ERCP)は膵管,胆管の管腔描出に優れているため,膵胆道疾患の病態の精査に不可欠な検査法である.また,内視鏡的乳頭括約筋切開術(endoscopic sphincterotomy:EST)は総胆管結石の標準的治療法として確立されている.一方,ERCPやESTは内視鏡を用いるX線画像診断および処置であることから,ある程度の経験と熟練が必要とされる.そのため,未熟な手技に関連する種々の重篤な偶発症も報告されている.
本稿ではERCPやESTをより安全に施行するために,ルーチン検査のあり方から偶発症の予防と対策について述べる.
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