今月の主題 消化器疾患の画像診断
基本的な画像診断—適応と限界
内視鏡的逆行性胆道膵管造影(ERCP)
土岐 文武
1
,
田所 洋行
2
,
吉田 憲司
2
1東京女子医科大学消化器病センター放射線科
2東京女子医科大学消化器病センター消化器内科
pp.60-65
発行日 1995年1月10日
Published Date 1995/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903456
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ポイント
●ERCPは膵管・胆道の直接造影法であり,膵管・胆道の形態を忠実に描出できる.
●本手技を応用して経乳頭的に膵管・胆道へ種々の直接的アプローチが可能である.
●膵・胆道系の形成不全の診断には不可欠である.
●膵管分枝の描出ができ,慢性膵炎の診断の中心となっている.炎症性病変の拡がりや局在を非観血的に把握することが可能である.
●小膵癌や特殊な膵癌(粘液産生膵腫瘍)の診断や鑑別の中心的役割をはたしている.
●目的とする部位の造影が100%はできない,また合併症を完全に避けることはできない,などが問題として残されている.
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