臨時増刊特集 これだけは知っておきたい治療のポイント 第2集
IV.消化管疾患
5.内視鏡による治療法
内視鏡的乳頭括約筋切開術
小野 美貴子
1
,
相馬 智
1
1杏林大第1外科
pp.1928-1931
発行日 1978年12月5日
Published Date 1978/12/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402208204
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はじめに
内視鏡的乳頭括約筋切開術(endoscopic sphinctero-papillotomy)は,遺残胆道結石に対する内視鏡的治療法として1973年,川井1,2),Classen3),相馬4〜6)の三者によって各々独自に開発された方法である.遺残胆道結石の治療法として従来確立されてきた内視鏡の応用法は外胆汁瘻が存在することが前提となっており,外胆汁瘻のすでに閉鎖している症例では,観血的方法によらざるを得なかった.しかし,ここで述べる方法は外胆汁瘻のない症例にも非観血的に行える方法であるため,多くの関心を集めており,世界中から症例報告が相次いでいる.ちなみに1977年までの欧州における症例数(表1)と,1978年4月までの日本における症例数(表2)とを示す.
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