Japanese
English
特集 目でみる話題の消化器手術
内視鏡的乳頭括約筋切開術
Endoscopic sphinctero-papillotomy
相馬 智
1
,
小野 美貴子
1
Satoru SOMA
1
,
Mikiko ONO
1
1杏林大学医学部第1外科
pp.1506-1512
発行日 1977年12月20日
Published Date 1977/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206856
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
この手術の意義と適応
遺残胆道結石を非手術的に摘出する方法は古くから試みられてきたが,いずれも外胆汁瘻のあるものについてである.十二指腸ファイバースコピーの発達に伴い,経内視鏡的に乳頭を切開して結石を摘出せんとする願望は当然の事ながら起こつた.1973年には動物実験の基礎をもとに臨床例の成功がそれぞれ独自の方法で,川井,Classen,相馬により報告された.1974年第3回世界内視鏡学会では,上記三者にKochが加わり方法論,有用性,適応,合併症について論じられた.以来世界各地で本法は積極的に行なわれ現在までに1,000例を越える臨床例の報告がある.
本法に対する名称は統一されておらず,ヨーロッパ勢はendoscopic papillotomy(EPT)とよび,川井はendoscopic sphincterotomyと称し,私は括約筋を十分切開するという意味をこめてendoscopic sphincteropapillotomyと呼称している.いずれにせよ,いずれも切開口は1.5〜2.5cmと十分なbiliary drainageをうる事を目標としている.
Copyright © 1977, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.