Japanese
English
臨床報告・1
頻回な肝動脈化学塞栓療法が有効であった肝切除後多発性再発肝細胞癌の1例
A case of intrahepatic multiple recurrence after hepatectomy for hepatocellular carcinoma successfully treated by transcatheter arterial chemoembolization
馬場 秀文
1
,
三浦 弘志
2
,
今井 裕
2
,
渡辺 稔彦
1
,
板野 理
1
Hidefumi BABA
1
1国家公務員共済組合連合会立川病院外科
2国家公務員共済組合連合会立川病院放射線科
キーワード:
肝動脈化学塞栓療法
,
多発性再発肝細胞癌
,
経皮的エタノール注入療法
Keyword:
肝動脈化学塞栓療法
,
多発性再発肝細胞癌
,
経皮的エタノール注入療法
pp.259-262
発行日 1999年2月20日
Published Date 1999/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903535
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はじめに
肝細胞癌(以下,HCC)の治療成績は,画像診断の著しい進歩による早期診断ならびに肝切除術,経皮的エタノール注入療法(以下,PEIT),肝動脈化学塞栓療法(以下,TACE)およびマイクロ波凝固壊死療法(以下,MCT)などの様々な治療方法の確立により改善されてきた.これらの治療法はHCCの進展度や肝機能の程度により選択されているが,一般的には肝切除術が第一選択肢と考えられている.しかしながら,肝切除後の再発率も高率で,そのほとんどは残肝再発である1).また,これに対しても再肝切除術,PEIT,TACE,ならびにMCTが行われ,その治療成績も改善され長期生存が可能となってきた2).今回われわれは,肝切除後の肝内多発性再発に対して14回のTACEおよび2回のPEITを施行し,長期生存の得られている症例を経験したので報告する.
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