Japanese
English
特集 肝癌治療のupdate
Ⅲ.肝細胞癌外科治療の展開
2.全肝血行遮断下肝切除術
Total hepatic vascular exclusion in hepatectomy
小山 研二
1
,
佐藤 勤
1
,
安井 應紀
1
,
草野 智之
1
,
黒川 敏昭
1
,
加藤 健
1
Kenji KOYAMA
1
1秋田大学医学部外科
キーワード:
肝切除
,
肝血行遮断
,
低温肝灌流
,
大静脈・門脈バイパス
Keyword:
肝切除
,
肝血行遮断
,
低温肝灌流
,
大静脈・門脈バイパス
pp.1447-1451
発行日 1998年11月20日
Published Date 1998/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903440
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全肝血行遮断下肝切除は,固有肝動脈,門脈,肝上部・下部下大静脈を遮断して,無出血下に肝切除を行うものである.肝門部での動脈・門脈一括遮断に比べ止血にはより有効で,肝静脈の下大静脈流入部近辺の大きな腫瘍や巨大腫瘍で切除の際に出血が多いため,速やかに腫瘍を摘除した後に肝切離面の止血操作をする方がよいものにきわめて有用で,特に,肝切除に慣れていない術者には全肝血行遮断のための血管剥離をしておくことが勧められる.大静脈および門脈バイパスを伴う低温肝灌流下全肝血行遮断は,現在では考えにくい手術をも可能にする潜在的能力をもつもので,この基本手技に習熟することは今後のこの領域の発展に有用と考える.
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