Japanese
English
特集 分子生物学的診断は病理診断に迫れるか
肝細胞癌周術期におけるAFP-mRNAの臨床的意義
Clinical significance of α fetoprotein mRNA during perioperative period in hepatocellular carcinoma
奥田 直人
1
,
竹田 伸
1
,
中尾 昭公
1
Naoto OKUDA
1
1名古屋大学医学部第2外科
キーワード:
AFP-mRNA
,
RT-PCR法
,
肝細胞癌
Keyword:
AFP-mRNA
,
RT-PCR法
,
肝細胞癌
pp.857-861
発行日 1998年7月20日
Published Date 1998/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903224
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肝細胞癌症例では,血中AFP-mRNAの検出はAFP産生能を有する細胞の血中循環を意味する.肝細胞癌33例に対し,nested RT-PCR法を用いて肝癌周術期血中,AFP-mRNAの変化を測定し,術後再発との関係を検討した.肝細胞癌術前s-AFP値と術前血中AFP-mRNA検出の有無と相関はなく,肝細胞癌手術例33例中18例に術前血中AFP-mRNAが検出された.周術期を通して血中AFP-mRNA陰性の肝細胞癌手術例は33例中11例であり,その11症例中術後1年以内に再発は2例のみであった.周術期血中AFP-mRNAの変化の測定は肝癌術後の再発の予測および治療効果判定に有用であることが示唆された.
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