遺伝子治療の最前線・5
リガンドー受容体系を介した遺伝子ターゲッティング
根田 寛
1
Hiroshi NEDA
1
1市立美唄病院内科
pp.1459-1464
発行日 1997年11月20日
Published Date 1997/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903036
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はじめに
細胞表面の特異的分子標的をターゲットとした遺伝子治療法が注目されてきている.ことに,受容体を介した遺伝子導入法は,リガンドと受容体の親和性の高さやリガンドの細胞内取り込み機構が比較的詳細に調べられていることから,寄せられている期待は大きい.
受容体介在遺伝子導入において,対象となる受容体の代表例は腫瘍細胞や骨髄細胞のように増殖の盛んな細胞に存在しているトランスフェリン受容体(transferrin receptor:TfR)と,肝細胞に特異的に存在しているアシアロ糖蛋白受容体(asialo-glycoprotein receptor:AGPR)である.また,その具体的な方法としては,
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