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特集 甲状腺と上皮小体の外科—最近の進歩
バセドウ病術後再発の指標としてのTSH受容体抗体値
Is TSH receptor antibody level a predictive marker for postoperative recurrent hyperthyroidism in patients with Graves' disease treated by surgery?
杉野 公則
1
Kiminori SUGINO
1
1伊藤病院
キーワード:
バセドウ病
,
手術治療
,
TSH受容体抗体
Keyword:
バセドウ病
,
手術治療
,
TSH受容体抗体
pp.1145-1148
発行日 1997年9月20日
Published Date 1997/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902835
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TSH受容体抗体(TBII)の測定が容易になり,バセドウ病の臨床に広く使われるようになった.筆者らはTBII値がバセドウ病手術成績にいかに関与しているか,検討を続けてきた.手術直前のTBII値は長期の再発の予知には有用ではなかったが,術後早期の再発には関与していた.また,術前の抗甲状腺薬治療によりTBIIが低下しない症例や逆に上昇する症例では術後再発をきたしやすかった.TBII値がバセドウ病の病勢をある程度は反映しているのであろうが,絶対的なものではなく,今後のさらなる検討を要するものである.
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