Japanese
English
研究
バセドウ病における肝機能検査値の変動について
Changes in liver function tests in patients with Graves’ disease
松本 優香
1
,
池田 直子
1
,
鷲尾 洋子
1
,
小野 律子
1
,
峯尾 真澄
1
,
河本 知恵
1
,
森田 新二
1
,
網野 信行
1
,
窪田 純久
2
,
深田 修司
2
,
宮内 昭
3
Yuka MATSUMOTO
1
,
Naoko IKEDA
1
,
Youko WASHIO
1
,
Ritsuko ONO
1
,
Masumi MINEO
1
,
Chie KAWAMOTO
1
,
Shinji MORITA
1
,
Nobuyuki AMINO
1
,
Sumihisa KUBOTA
2
,
Shuji FUKATA
2
,
Akira MIYAUCHI
3
1医療法人神甲会隈病院総合検査部
2医療法人神甲会隈病院内科
3医療法人神甲会隈病院外科
キーワード:
バセドウ病
,
肝機能検査
,
甲状腺機能亢進症
,
AST
,
ALT
,
ALP
Keyword:
バセドウ病
,
肝機能検査
,
甲状腺機能亢進症
,
AST
,
ALT
,
ALP
pp.553-557
発行日 2007年5月15日
Published Date 2007/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101207
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未治療バセドウ病患者は健常対照に比し血中ALT,ALP,γ-GTPは有意な高値を示し,ALB,BIL,LDH,CKは有意の低値を示した.ALTは26.7%,ALPは60.0%の患者で高値がみられた.AST,ALT高値は抗甲状腺剤治療開始後1か月目により顕著になったが,3~5か月後これらは正常化した.ALPは2か月後に平均値が最も高い値を示し,3~5か月後でもなお高値を持続した.ALTの1か月後の上昇は,推定罹病期間が6か月以上の群でより高く一過性であったことより,抗甲状腺剤による肝障害より,代謝状態の変化が大きく影響しているものと推測された.抗甲状腺剤内服後のALT 100IU/l前後の上昇では,治療法を変更する必要がないものと考えられた.
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