外科医のための局所解剖学序説・13
胸部の構造 8
佐々木 克典
1
Katsunori SASAKI
1
1山形大学医学部解剖学第一講座
pp.1055-1063
発行日 1997年8月20日
Published Date 1997/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902820
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胸部の最後に食道にまつわるエピソードをとりあげる.食道空置バイパス術の業績をたどると,Roux Cの仕事までさかのぼることができる.しかし彼の手術は,結果においても,評価の上でも,決して歯切れのいいものでなく,紆余曲折した.
有名なRoux-en-Y loopを頸部まで持ち上げたのは,最初から意図されたものでなく,術中に決定された.このようなことは新しい術式が世に出る時,前回のGrahamの肺全摘でもそうであったようにしばしば起きる.
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