外科医のための局所解剖学序説・10
胸部の構造 5
佐々木 克典
1
Katsunori SASAKI
1
1山形大学医学部解剖学第1講座
pp.641-651
発行日 1997年5月20日
Published Date 1997/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902728
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Henry Sessions Souttarが左心耳から第2指を入れ,僧帽弁狭窄に用指交連切開術を最初に行った年,1925年はまだ抗生剤や輸血に頼れる時代ではなく,麻酔も心臓手術のために十分に体系づけられていなかった.
手術を受けたのは舞踏病と僧帽弁狭窄を患っている15歳の少女で,弁は狭窄とともに逆流も伴い,心機能はすでに代償できる状態ではなかった,手術は1925年5月6日に行われた.Souttarは次のように記載している.
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