カラーグラフ 内視鏡下外科手術の最前線・32
小児の直腸脱に対する腹腔鏡下手術—prolapsing techniqueによる直腸切除と直腸固定術式
森川 康英
1
,
星野 健
1
,
北島 政樹
1
Yasuhide MORIKAWA
1
1慶應義塾大学医学部外科
pp.979-982
発行日 1997年8月20日
Published Date 1997/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902788
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はじめに
小児期における直腸脱は排便時に直腸の粘膜脱を主体とするものがその大部分を占めるが,中には成人と同様に直腸全層の完全脱出を伴うrectalprocidentiaと言われる形態のものが見られる.これまで前者には注射療法を含めて保存的な治療がその主流を占めてきたが,後者の病態には様々な手術法が選択されてきた3).近年,本症に対しても腹腔鏡下にアプローチを行った報告が散見されるようになってきた.筆者らは幼児におけるこの病態に対して独自に腹腔鏡下アプローチを行い,これまでに良好な結果を得ることができたので,その手技の詳細とポイントについて紹介する.
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