特集 直腸脱の手術
直腸脱に対する腹腔鏡下腹側直腸固定術(LVR)
角田 明良
1
1亀田総合病院消化器外科
キーワード:
直腸脱
,
腹腔鏡下腹側直腸固定術
,
長期予後
Keyword:
直腸脱
,
腹腔鏡下腹側直腸固定術
,
長期予後
pp.1579-1584
発行日 2020年10月15日
Published Date 2020/10/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001897
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近年の腹腔鏡手術の普及に伴って,直腸脱に対する経腹手術は腹腔鏡下直腸固定術が標準術式となってきた。腹腔鏡下直腸固定術の術式は複数あるが,その主な相違点は,①直腸の剥離部位,②側方靱帯温存の有無,③メッシュ使用の有無である。腹腔鏡下腹側直腸固定術(laparoscopic ventral rectopexy;LVR)は図1に示すように,直腸の前方のみを剥離するために下腹神経が温存され,側方靱帯には操作が加わらないため,骨盤神経が温存される自律神経完全温存術式とされている(図2)。直腸の固定は下部直腸腹側と仙骨岬角の間でメッシュにより縫合固定される(図3)。D’Hooreら1)の報告以来欧州を中心に汎用されており,筆者もその有効性を報告してきた2,3)。本稿では具体的な術式とその成績を述べる。
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