骨盤臓器脱・直腸脱に対する手術
直腸脱 直腸脱の病態生理と術式選択
下島 裕寛
1
,
香取 玲美
,
杉田 博俊
,
岡本 康介
,
畠山 知昭
,
松島 誠
1松島病院大腸肛門病センター
キーワード:
再発
,
性因子
,
直腸脱
,
分類
,
年齢因子
,
Gant-Miwa法
,
病態生理
Keyword:
Age Factors
,
Classification
,
Sex Factors
,
Rectal Prolapse
,
Recurrence
pp.1494-1501
発行日 2008年12月1日
Published Date 2008/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2009025775
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直腸脱は比較的よく知られた疾患であるが、日常の診療で数多く遭遇する疾患ではない。しかし、近年の高齢者増加に伴い今後増加することが予想される疾患の一つである。また直腸脱の正確な病因・病態は諸説あり、まだ確立されたものはない。治療法も本邦では、直腸脱患者は83.6%になんらかの手術療法が行われている。その手術法には百数十種類の報告があり、大別すると経肛門・経会陰的手術と経腹的手術に分類できるが、各手術法もそれぞれ利点・欠点を持ち合わせており、いまだ根治的で完全な方法は確立されていない。直腸脱は良性疾患であるため、術後QOLを第一に考え、それに患者の状態、術式の難易度、術後再発率、合併症などを考慮に入れて、患者個々に適した術式を選択する必要がある。
©Nankodo Co., Ltd., 2008