骨盤臓器脱・直腸脱に対する手術
直腸脱 完全直腸脱に対するDelorme手術
宮崎 道彦
1
,
三嶋 秀行
,
安井 昌義
,
池永 雅一
,
辻江 正徳
,
宮本 敦史
,
大宮 英泰
,
平尾 素宏
,
高見 康二
,
藤谷 和正
,
中森 正二
,
辻仲 利政
1道仁病院 大腸肛門科
キーワード:
再発
,
直腸脱
,
入院期間
,
排便
,
治療成績
,
Delorme手術
Keyword:
Defecation
,
Length of Stay
,
Rectal Prolapse
,
Recurrence
,
Treatment Outcome
pp.1505-1510
発行日 2008年12月1日
Published Date 2008/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2009025777
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2008年5月までに全身麻酔下または腰椎麻酔下にDelorme手術を施行した15例(女性12例)、年齢17~91(中央値78)歳、うち75歳以上は60%であった。初発例/再発例は11例/4例であり、病悩期間は1~360(中央値6)ヵ月であった。術前併存疾患(重複あり)は深部静脈血栓症1例、骨髄異形成症候群1例、洞機能不全症候群1例、原発性肝癌1例、門脈圧亢進症1例、精神分裂病1例であった。その他、婦人科手術既往は3例にあったが、術前に尿失禁を訴える症例はなかった。入院期間は8~130(中央値10)日(療養型病棟の症例を含む)であり、術後観察期間は2~24(中央値8)ヵ月であった。合併症は経験しなかったが、再発を2例(13%)に認めた。本術式は再発率の低い術式であり、本疾患を扱う大腸肛門外科医であれば習得すべき術式の一つである。
©Nankodo Co., Ltd., 2008