カラーグラフ 内視鏡下外科手術の最前線・29
大腸
経肛門的内視鏡下マイクロサージェリー
金平 永二
1
,
大村 健二
1
,
木下 敬弘
1
,
宇野 雄祐
1
,
吉羽 秀麿
1
,
渡辺 洋宇
1
Eiji KANEHIRA
1
1金沢大学医学部第1外科
pp.559-565
発行日 1997年5月20日
Published Date 1997/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902713
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はじめに
経肛門的内視鏡下マイクロサージェリー(TEM)は,Buess1,2)が開発した手術用直腸鏡を用いて,拡大・立体視のもとで外科的腫瘍切除を行う術式である(図1).TEMは高位の直腸にも容易に到達でき,大きなen bloc切除と欠損部の縫合が可能であるという長所を有する.したがって,TEMは大きな広基性腺腫や粘膜癌に対する理想的な切除法と考えられる.最近Windeら3)は直腸早期癌患者における prospective random—ized studyによりTEMと前方切除を比較し,総合的にはTEMのほうが優れていると報告した.
本稿ではTEMにおける手技のコツや術中トラブルと対処法など,技術面を中心に解説する.
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