Japanese
English
臨床報告
経肛門的内視鏡下マイクロサージェリーにより直腸全層切除を追加したポリペクトミー断端陽性早期直腸癌の1例
Full thickness resection of the rectal wall by transanal endoscopic microsurgery in the treatment of margin positive early rectal cancer after polypectomy-report of a case
広瀬 宏一
1
,
金平 永二
2
,
菊地 誠
1
,
林 外史英
1
,
牧野 哲也
1
,
奥田 肇
1
1金沢西病院外科
2金沢大学医学部第1外科
キーワード:
経肛門的内視鏡下マイクロサージェリー
,
早期直腸癌
,
ポリペクトミー
Keyword:
経肛門的内視鏡下マイクロサージェリー
,
早期直腸癌
,
ポリペクトミー
pp.247-249
発行日 1994年2月20日
Published Date 1994/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901490
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はじめに
近年,早期大腸癌を内視鏡的切除にて治療する機会が急激に増加している.しかし,従来の内視鏡的切除法では,病変の大きさ,形態によっては切除不能あるいは不完全となる症例も多い.このような症例に対しては,当然,追加手術が必要である.しかし,癌腫の占居部位が直腸の場合,低位前方切除術や腹会陰式直腸切断術は侵襲が大きく術後のquality of life(以下,QOL)が損なわれる.経肛門的切除,経仙骨的切除,経括約筋的切除などは比較的侵襲が小さいが,視野不良,術後瘻孔形成の可能性など欠点も多い1,2).
今回われわれは,ポリペクトミー施行後,断端陽性と判明した早期直腸癌に対し,Bueβ式直腸鏡を用いた経肛門的内視鏡下マイクロサージェリー(transanal endoscopic microsurgery:以下,TEM)にて追加切除を施行し,良好な結果を得たので報告する.
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