特集 術前ワークアップマニュアル—入院から手術当日までの患者管理
Ⅰ.術式別:術前患者管理の実際
12.そのほかの手術
遊離植皮術
西村 正樹
1
1東海大学医学部形成外科
pp.247-249
発行日 1996年10月30日
Published Date 1996/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902486
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遊離植皮術の全身管理は重症熱傷や重篤な基礎疾患を有する患者を除けば健康人に対する待期手術であり,それほど問題となることはなく,したがって局所的な管理が間題となる.局所管理の目的は移植した皮膚の固定であるため,術後は患者に安静度制限を科することになる.それには患者の協力が不可欠のため,術前に十分な説明を行っておく必要がある.また安静度が守れないような小児に対しては植皮片の固定のため圧迫包帯やギプス固定などを追加することがあるが,このギプスや包帯による褥瘡や神経麻痺などの偶発症を確実に避けなくてはならない.
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