特集 肛門疾患診療のポイント—エキスパート17人のノウハウ
肛門部の解剖と生理
寺本 龍生
1
,
渡邊 昌彦
1
,
奈良井 慎
1
,
石原 雅巳
1
,
石井 良幸
1
,
北島 政樹
1
Tatsuo TERAMOTO
1
1慶應義塾大学医学部外科
pp.543-547
発行日 1996年5月20日
Published Date 1996/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902279
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肛門部の解剖学的構造は肛門管上皮,肛門腺,骨盤底筋群,内肛門括約筋,周囲支持組織,間隙が複雑に絡み合っており,それぞれが互いに作用し合って微妙な排便機能を司っている.したがって,肛門疾患の治療に際しては,これらの解剖および生理学的特性を十分把握したうえで過大な侵襲を避け,後遺症を残さない的確な治療法を選択するべきである.本稿では,各肛門疾患を考慮しながら肛門管の解剖,生理学的特徴について述べる.
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