Japanese
English
特集 再手術の適応と術式
食道離断術後の食道・胃出血
Postoperative bleeding after esophageal transection
西村 泰彦
1
,
丸山 俊朗
1
,
中西 亮
1
,
渡邊 勇
1
,
児島 邦明
1
,
深澤 正樹
1
,
別府 倫兄
1
,
二川 俊二
1
Yasuhiko NISHIMURA
1
1順天堂大学医学部第2外科
pp.309-314
発行日 1992年3月20日
Published Date 1992/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900750
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食道・胃静脈瘤に対する経胸食道離断術後の再出血例について,その背景因子,再発形態,治療につき検討した.1979年から1991年までに314例の経胸食道離断術を行い,35例(11.1%)に術後出血をみた.出血源の内訳は,静脈瘤16例,食道炎8例,胃炎4例,その他7例であった,再出血時の血管造影所見では,肝硬変の進展や肝癌,門脈血栓などによる遠肝性血流の増大と消化管内外副血行路の再疎通の所見が認められた.再出血例に対する治療では,再手術の適応があれば,静脈瘤消失効果,遠隔成績が最も良好である経胸食道離断による再手術を考える.肝機能不良例や静脈瘤軽度再発例では内視鏡的硬化療法が効果的である.
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