Japanese
English
特集 多臓器不全—患者管理の実際
多臓器不全患者の循環管理—酸素需給バランスからみた循環管理
Circulatory management based on oxygen balance to prevent MOF
行岡 哲男
1
,
太田 辰
1
,
徳永 尊彦
1
,
肥留川 賢一
1
,
松田 博青
1
,
島崎 修次
1
Tetsuo YUKIOKA
1
1杏林大学医学部救急医学教室
キーワード:
酸素消費量(VO2)
,
酸素供給量(DO2)
,
酸素負債
,
多臓器不全
,
臨界値
Keyword:
酸素消費量(VO2)
,
酸素供給量(DO2)
,
酸素負債
,
多臓器不全
,
臨界値
pp.1279-1283
発行日 1995年10月20日
Published Date 1995/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901988
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正常では,酸素消費量(VO2)は酸素供給量(DO2)に依存しない.しかし,DO2が低下し臨界値以下となると,VO2はDO2に依存し減少し酸素負債が発生する.心原性や出血性ショックに伴う多臓器不全を回避するには,低下したDO2を増加させる循環管理がいる.これには,心拍出量,動脈血酸素含量を増加させる必要がある.多臓器不全の典型的な背景病変である敗血症では,DO2の臨界値とVO2がともに上昇する.このとき,DO2をできるだけ高く維持する積極的な循環管理は未だその効果に関し意見の一致はみられない.ただし,明らかなDO2の低下は避けるべきであり,循環管理を行うべきである.
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