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特集 多臓器不全—患者管理の実際
多臓器不全のメディエーター対策
New strategy for the modulation of host responses
若林 剛
1
,
島津 元秀
1
,
吉田 昌
1
,
唐橋 強
1
,
隈元 雄介
1
,
納賀 克彦
2
,
北島 政樹
1
Go WAKABAYASHI
1
1慶應義塾大学医学部外科
2川崎市立川崎病院外科
キーワード:
SIRS
,
抗サイトカイン療法
,
多臓器不全
,
メディエーター
Keyword:
SIRS
,
抗サイトカイン療法
,
多臓器不全
,
メディエーター
pp.1301-1306
発行日 1995年10月20日
Published Date 1995/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901991
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多臓器不全の成因として,全身性の過剰炎症反応が注目されている.ひとたび全身性の過剰炎症反応が起こると好中球—内皮の相互作用から臓器の微小循環障害が惹起され,患者は臓器障害から死に至る.敗血症患者の生体反応として全身性炎症反応症候群(systemic inflammatory re-sponse syndrome:SIRS)という概念が提唱されているが,これは重症膵炎,外傷,熱傷,移植,さらに過大侵襲手術後の病態をも包括する.SIRSにおける炎症性メディエーターの重要性が明らかになり,炎症性メディエーターを制御することによりこれらの病態を修飾・治療できる可能性がある.多臓器不全のメディエーター対策につき概説する.
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