特集 施設別/新・悪性腫瘍治療のプロトコール
Ⅸ.乳癌治療のプロトコール
(1)福島県立医科大学第2外科
浦住 幸治郎
1
,
阿部 力哉
1
,
君島 伊造
1
Kojiro URASUMI
1
1福島医科大学第2外科
pp.241-246
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901697
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1970年代になって,Halsted以来の定型的乳房切除は過大な手術と考えられて次第に減少し,代わって非定型手術が行われるようになった.その後,早期乳癌発見の機会が増加したこと,さらには乳癌に対する生物学的考え方の変化1,2)などがあって,わが国においても原発乳癌に対する手術法に大きな変化がもたらされた.そして,1980年以降,欧米では早期乳癌に対して乳房温存手術が施行されるようになり,1990年代に入ってからわが国でも乳房温存手術の割合が増加してきている.当科においても,最近は非定型手術以下の縮小手術の割合がほとんどすべてを占めるようになっている.本稿においては,当科における原発乳癌に対する治療の実際とその背景となっている考えを述べる.
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