連載 アーキテクチャー 保健・医療・福祉 第30回
中小病院2題
福島県立南会津病院
藤橋 和光
1
1(株)共同建築設計事務所企画統括
pp.370-373
発行日 1997年4月1日
Published Date 1997/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902091
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はじめに
福島県立南会津病院(旧称田島病院)は,南会津の高原盆地にあります.当病院は,県の保健医療計画により,南会津地域保健医療圏の中核病院として位置づけられていますが,この圏域は,神奈川県に匹敵する面積を持ちながら,その人口が4万人にも満たぬという大変な過疎地です.老齢人口比率は18%と高く,一方で,医療供給体制のほうは施設数・一般病床数・診療所数のいずれについても全国平均をかなり下回っています.圏域での入院自足率も低く,隣接する他の保健医療圏への患者流出が顕著でした.
今回の移転新築の眼目は中核病院としての当病院を整備拡充することにより,医療供給体制の充実と圏域の保健医療水準の向上を図り,さらには,他の医療機関への支援体制を強化するところにあるわけです.
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