特集 施設別/新・悪性腫瘍治療のプロトコール
Ⅰ.食道癌治療のプロトコール
(4)虎の門病院消化器外科
鶴丸 昌彦
1
,
宇田川 晴司
1
,
梶山 美明
1
,
堤 謙二
1
,
木ノ下 義宏
1
,
秋山 洋
1
Masahiko TSURUMARU
1
1虎の門病院消化器外科
pp.26-33
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901667
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食道癌は,胃や結腸などの他の消化器癌に比較して,まだまだ治療成績が芳しくない.以前に比べれば麻酔管理,周術期の管理が進歩して拡大手術が比較的安全に行われるようになり,また化学療法でもある程度の効果が期待できるようになったため,10年前に比べれば遠隔成績も向上した.しかし,種々の合併療法が行われるようになったとはいえ,現時点ではやはり根治を期待できる治療の主役は依然として外科手術であろう.食道癌手術は大きな侵襲であるので,その適応をよく吟味することが大切である.また,いわゆる合併療法を術前,術後にわたって,病状に即して逐次組み立ていくことが重要である.本稿では誌面の都合上,胸部食道癌に限って述べたい.
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