Japanese
English
特集 消化器外科におけるInterventional Radiology(IVR)
腹腔内出血に対するIVR
Interventional radiology in the management of intraperitoneal hemorrhage
橋本 統
1
,
平松 京一
1
1慶應義塾大学医学部放射線診断科
キーワード:
腹腔内出血
,
TAE
,
鈍的腹部外傷
,
肝癌自然破裂
,
術後出血
Keyword:
腹腔内出血
,
TAE
,
鈍的腹部外傷
,
肝癌自然破裂
,
術後出血
pp.1007-1012
発行日 1994年8月20日
Published Date 1994/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901605
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腹腔内出血は,様々な原因によって引き起こされる致死率の高い病態である.このうち,肝損傷や脾損傷に伴う腹腔内出血はIVRの最もよい適応となりうるもので,TAEにより非常に非侵襲的かつ早期に確実な止血と救命が得られる.肝細胞癌破裂によるものは,背景因子として重篤なものを併存しやすく,肝不全死と失血死を天秤にかけたうえでの迅速な判断と細心の処置を必要とする.術後腹腔内出血の原因となる破裂仮性動脈瘤に対する複数コイルを用いたTAEは,一時的止血処置として有用であるが,仮性動脈瘤形成の原因となる病変の経皮的ドレナージなどによる治療も再出血を防止する意味で重要である.
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