Japanese
English
特集 消化器外科におけるInterventional Radiology(IVR)
腹腔内膿瘍に対するIVR
Interventional radiology of postoperative intra-abdominal abscess
田中 渉
1
,
豊坂 昭弘
1
,
岡本 英三
1
1兵庫医科大学第1外科
キーワード:
術後腹腔内膿瘍
,
超音波下穿刺
Keyword:
術後腹腔内膿瘍
,
超音波下穿刺
pp.1013-1017
発行日 1994年8月20日
Published Date 1994/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901606
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腹腔内膿瘍は,外科領域では主要な術後合併症の1つである.術後腹腔内膿瘍は症状が比較的軽微で,ほかの症状にマスクされるためその診断は画像に頼るところが大きい.治療としては,保存的療法あるいは種々のドレナージ法が行われる.ドレナージの方法としては,最近では超音波誘導下による穿刺ドレナージと,X線透視下造影によるドレナージチューブの留置がfirst choiceとして一般的に選択される.開腹ドレナージと比較して侵襲が少なく安全で,成績も良好であり,全身状態の悪い症例に対しても治療を行うことができ,本法が有効な治療法であることは間違いのない事実である.しかし,決してすべての症例に行える治療法ではなく,適応を誤れば重篤な合併症も考えられ,適応外の症例は時期を逸さずに開腹ドレナージを積極的に行うべきであろう.
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